実験教育における国際化対応
早稲田大学理工学術院では世界を舞台に活躍する理工系グローバル人材の育成をめざして、英語による履修で学部課程の学位を取得できる「国際コース」を2010年度より導入しています。また2018年度からは「学部英語学位プログラム」としてプログラムを刷新し、海外の教育課程修了者を対象とする9月入学に加えて、日本国内の教育課程修了者を対象とした4月入学の受入れを開始し、さらに広く門戸を開いています(以下、英語学位プログラム)。
通常の学部1年生(日本語プログラム)同様、この英語学位プログラムに所属する学生も、理工系基礎科目で学ぶ事柄を実践することを重視した実験実習「理工学基礎実験」がカリキュラムに組み込まれています。また外国籍の教員・学生も増え、日本にいながら世界を体感できるキャンパスに変化しつつあります。その変化に対応すべく、実験室内の設備や装置を日英併記にすることはもちろん、日々の実験教育でも英語でアウトプットするニーズもさらに高まっています。
実験教育はルーチンワークが多い印象を持たれてしまいがちですが、実験コンテンツの改良、新規開発も技術職員の中心的な業務の一つです。実験教育の現場で学生との対話を通して「より良い授業にしていくためにはどうすればいいか」ということを日々考えながら仕事をしています。国際化対応の最前線の一つである最初の配属先(入学センター(国際アドミッションズ・オフィス))での経験を活かして、日本人だけでなく、英語学位プログラムの学生にとっても学ぶことの楽しさを感じてもらい、質の高い実験教育を提供していきたいと感じています。
本部事務機構における技術職員の役割の広がり
私の最初の配属は、技術職員の業務とは異なる本部事務機構である入学センター(国際アドミッションズ・オフィス)でした。海外で教育を受けてこられた方々を主なターゲットとして、日本ひいては早稲田大学で学ぶことの魅力を伝え、早稲田大学を進学先として選んだ志願者への入試実施を業務として行っていました。理工系出身であることを活かし、理工学部を目指す志願者の進路選択に貢献できたと思います。
これまでの技術職員のキャリアパスは理工系分野での活躍が中心でしたが、その活躍のフィールドは広がりを見せています。専門知識と学生指導の経験を活かし、大学全体の運営に関わる知識を身に付けることもできます。技術職員が持つ深い専門性に加えて幅広い総合力を身に付けることで、大学全体の価値向上を担っています。はじめは技術職員とは程遠い業務に戸惑うことも多かったですが、今となっては他の技術職員にはないプラスαの経験として自分の武器になったと感じています。
私の一日
授業実施期間中
09:00 | 始業 |
10:00 | 実験実習の準備 |
10:20 | ティーチング・アシスタント勤務管理、学生出欠管理 |
10:40 | 実験実習開始 実験指導、助手・TAへのフォロー、試問 |
17:30 | 実験実習終了、片付け |
18:00 | 箇所横断型プロジェクト関連の業務 |
18:30 | 終業 |
私のキャリアパス
2016年4月 | 入職 |
2016年6月~ | 入学センター(国際アドミッションズ・オフィス) |
2018年6月~ | 技術部教育研究支援課(一系)生命科学系基礎実験室 |