電気工学実験室

多岐にわたる分野で不可欠な電気・電子・情報技術

電子回路工作、電力システム(強電回路/高電圧)、無線通信ほか、アナログ回路、デジタル回路、プログラミング、光関連(光通信、光回路素子)、半導体関連(半導体デバイス)など幅広い実験テーマを提供しています。一人一人が手を動かす実験設備があり、自ら考え、試行錯誤することができる実践環境があります。

トップ 電気・電子通信系分野 電気工学実験室

メカトロニクスラボF

創造理工学部 総合機械工学科 【1年春学期必修】

機械(メカ)の性能はエレクトロニクスとの組み合わせによって飛躍的に向上させることが可能です。各種のセンサやアクチュエータを活用したメカの製作も容易であり、メカトロニクスに必要な基礎的な点を理解し、設計法を学びます。

本実験ではLine Following Robot(LFロボット)を作成します。このロボットを構成する各種の電子部品、半導体素子やセンサなどの特性を基礎実験を通じて段階的に理解していきます。

さらに、センサから得られる信号処理方法についてはオペアンプやフィルタ回路、論理回路などの電子回路の基礎実験を実施し、ロボットを構成する重要な要素を学習します。逸走することなく、より速く走るLFロボットを作り上げることで、メカトロニクスシステムの構築を体験します。

Line Following Robot

メカトロニクスラボA

創造理工学部 総合機械工学科 【1年秋学期選択】

メカトロニクスに必要な知識の更なる理解を深めるため、C 言語を用いたマイコンプログラミングや制御システムの原理について学びます。実験は1人1つ配布される実験キットを使用して、各自で実施します。いくつかの実験課題を通じて基礎を学習し、最終的に与えられたテーマに沿った製作物を製作し実践的な技術・技能の習得を目指します。

C言語・マイコン入門

マイコンによるLED制御

マイコンによるモータ制御

マイコンによるセンシング

自由製作&発表会

マイコン、センサ、アクチュエータを含むメカトロニクスシステムで、与えられたテーマに沿う物を自由に製作します。製作物は最終授業日に行われる発表会で発表します。発表の場を設けることで、プレゼン能力を養えるだけでなく、他の学生の創意工夫に富んだ作品に刺激を受けることもできます。

Arduino Uno マイコン付 実験キット

自由製作の作品集

メカニカルエンジニアリングラボA
(医療・ロボティクス部門)

創造理工学部 総合機械工学科 【3年秋学期必修】

生体信号である脈波を信号入力とし、DCモータやサーボモータの制御を行うシステムの製作を通じて、メカトロニクスの実践的な知識を身につけます。具体的にはC言語によるマイコンプログラミング実習、アクティブフィルタ設計、基板設計、モータコントローラ製作等を行います。試行錯誤しながらシステムの製作を行うことを通じて専門知識の習得のみならず自ら考え行動する力を養います。

■関連実験室 材料実験室熱工学・流体・制御工学実験室

応用数理実験

基幹理工学部 応用数理学科 【3年春学期必修】

車形ロボット

明暗を判別できる光センサーを搭載して、常にライン(暗)をトレースする車形ロボットを製作します。

■関連実験室 物理化学実験室

電子・電機実験

基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科 【4年春学期選択】

「機械」には必ず電子・電気的な部品や制御のための機器、ソフトウェアなどが含まれています。この科目では電気工学・電子工学・制御工学・情報工学に関する実験を通して、機械をより高い視点、幅広い視点から統合的に捉える力を養います。

電子物理システム実験A

基幹理工学部 電子物理システム学科 【2年秋学期必修】

回路製作演習

試作ボードに抵抗、LED、コンデンサ、トランジスタなどの電子素子を使って回路を作成し、その基本特性を測定します。さらに、その現象がなぜ起こるのかについて考察した上で、自分のノートにまとめます。

マイクロコンピュータ

教育用8ビット・マイクロプロセッサを用いて、アセンブリ言語によるプログラミング実習を行います。グループ別の課題として、ボード間通信等のプログラミングを行い、命令の取り出し・解読・実行の基本サイクルを理解します。あわせて計算機のソフトウェア・ハードウェア両面の理解を深めます。

LCR回路

キャパシタとインダクタは電流、電圧に対し、微分演算子あるいは積分演算子として作用するということが交流理論の基礎です。その機能を共振現象、フィルタ、微分回路、積分回路という実際の回路から理解することが本実験の主旨となります。

ディジタル回路

ロジックIC等の電子部品を用いて、計算機に用いられている論理回路を実際に構成し、その動作を確認することにより、ディジタル回路の基礎を学びます。

回路製作演習
マイクロコンピュータ
LCR回路
ディジタル回路

電子物理システム実験B

基幹理工学部 電子物理システム学科 【3年春学期必修】

アナログ集積回路

情報通信機器や計測機器に用いられている代表的アナログ集積回路である演算増幅器の構造と特性、それを使った基本的なアナログ回路である増幅器、演算回路などの回路構成と原理を理解します。正常な動作をするために要求される演算増幅器の特性等について考察します。発振器、アクティブフィルタなど演算増幅器を応用した実用的な回路を作成し、特性測定を通じてアナログ回路の特徴を理解します。

電子・光デバイス

シリコンダイオードの試作と特性評価を通じて、電子・光デバイスの基礎を学習します。
(1)シリコン・ショットキー・ダイオードを試作し、材料の処理、装置の運転、素子の製造工程など、半導体デバイスの製作方法について理解を深めます。試作したダイオードの特性を測定し、測定結果の検討を通じて、動作原理、製造工程が素子特性に与える影響を理解します。
(2)市販シリコンpnダイオードの電流―電圧特性と光起電力の測定を通じて、光―電気エネルギー変換機構とソーラセルの動作原理を理解します。
(3)光の照射位置に対するキャリアの拡散電流の測定を通じて、pnダイオードが高感度の光位置センサとして利用できることを学習します。

光通信基礎光学

光通信に用いられる基礎光学を学ぶことを目的として、偏光とは何かや、マッハツェンダー干渉計による縞模様を観測することにより光の波動性を理解します。またマッハツェンダー型LN変調器を用いて実際の通信分野への応用について学習します。

■関連実験室 物理化学実験室

アナログ集積回路
電子・光デバイス PSD実験
光通信基礎光学

電子物理システム実験C

基幹理工学部 電子物理システム学科 【3年秋学期必修】

オペアンプの中身

オペアンプは多種多様な用途があり、たいへん便利な集積回路です。その中身は重要な電子回路である差動増幅回路、電圧増幅回路、定電流回路、位相補償回路、出力回路から構成され、まさに電子回路の博物館です。この基本動作をわずか9個の市販トランジスタで再現したのが本実験であり、単純な回路からオペアンプの動作を学習します。

光ファイバ通信

光ファイバ通信の基本的な仕組みを理解するために、光源である半導体レーザ(LD)のスペクトル特性や光ファイバ増幅器の光増幅特性、そして伝送距離を制限する光ファイバの分散特性や長距離伝送特性を、実システムに用いられるものとほぼ同等の実験セットを用いて測定を行います

パワーデバイス

代表的な電力デバイスであるパワー MOSFETとIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)についてその動作原理と特性を学びます。さらにこれら電力デバイスを使用した電力の変換と制御の仕組みを実験を通じて理解します。

■関連実験室 物理化学実験室

オペアンプの中身
光ファイバ通信

情報理工学実験A、情報通信実験A

基幹理工学部 情報理工学科、情報通信学科 【2年秋学期必修】

マイクロコンピュータ

教育用8ビット・マイクロプロセッサを用いて、アセンブリ言語によるプログラミング実習を行います。グループ別の課題として、加減算、ボード間通信等のプログラミングを行い、命令の取り出し・解読・実行の基本サイクルを理解します。あわせて計算機のソフトウェア・ハードウェア両面の理解を深めます。

アナログ回路

RLC素子を使ったアナログ回路の特性を実験、シミュレーションを通じ、深く理解します。

ディジタル回路

ディジタル回路の基礎を学ぶとともに、その応用として計算機に用いられている基本的な回路を作成し、それらの動作を理解します。またソフトウェアを使ったシミュレーションと評価ボードを用いた動作検証を行います。

マイクロコンピュータ
AD変換

A/D変換

アナログ信号のディジタル化における標本化ならびに量子化操作とともに、これらの過程で発生する誤差要因の理解と定量的な評価を通じて、アナログ・ディジタル変換の基本原理について理解します。

A/D変換器(電工実験室作成)
A/D変換器の内部構造

情報理工学実験B、情報通信実験B

基幹理工学部 情報理工学科、情報通信学科 【3年春学期必修】

センサと制御

様々な電子部品、センサ、アクチュエータをマイコンを使用して制御し、与えられたテーマに沿った作品を自由に制作します。

ハードウェア記述言語

基本ゲートとDフリップフロップの設計、Dフリップフロップの論理合成、ステートマシンおよび構造記述によるステートマシンの設計を行います。

検索エンジン評価(情報理工学実験Bのみ)

検索エンジンは、与えられた検索クエリに対して文書IDのランクつきリストを出力しています。これを評価するツールの利用を通して、システムの定量的比較評価・分析を行います。

センサと制御
ハードウェア記述言語

ソフトウェア制作(情報理工学実験Bのみ)

2週にわたり、基本プログラミング技法の演習、制作作品とグループ分けの相談・計画のレビューを行い、グループ別にソフトウェアを制作します。学期末の1週で作品の発表を行います。

信号処理とフーリエ解析(情報通信実験Bのみ)

試作ボードを利用した回路製作を行い、時間波形とスペクトルを観測します。この回路で実行される信号処理を、実験的・理論的に解明する技術を習得します。

アナログ・ディジタル変復調(情報通信実験Bのみ)

ラジオなどで採用されているアナログ変調の原理を用いて時間領域と周波数領域における信号の対応、フーリエ変換の特性を理解します。また携帯電話や無線LANやディジタル放送のベースとなるディジタル変復調について、そのビット誤り率特性やスループット特性をコンピュータを用いて取得、解析し、ワイヤレス通信のしくみと通信品質について学習します。

ソフトウェア制作
アナログ・ディジタル変復調

情報理工・情報通信ラボ

基幹理工学部 情報理工学科、情報通信学科 【3年秋学期選択】

ロボットビジョン

視覚を備えた移動ロボットを用いて、リアルタイム画像処理とそれに基づくロボット制御を実現します。

コンピュータネットワーク

ネットワークを流れるパケットを収集(キャプチャ)して分析する技術を学びます。この技術はネットワークのセキュリティ対策を考える上で基本的な技術要素です。

並列処理

OpenMPを用いてプログラムの並列化を行い、実マルチプロセッサシステム上で実行し、並列処理の概念を学びます。

ロボットビジョン
コンピュータネットワーク

音情報処理

トランスオーラルシステム(音場を少数のスピーカーで再現する技術)の作成を通じて、インパルス応答、フィルタ、逆フィルタなど、信号処理のプログラミング基礎について理解します。

メディアコンテンツ技術

OpenCVを用いて顔や手等を認識するプログラムを作成することで、画像認識アルゴリズムと処理プログラム作成に関する理解を深めます。

無線通信

現在、携帯電話や無線LANなど無線通信を利用した機器は身近に多く存在しますが、その出入り口に当たるアンテナは、その特性を含め、存在すら知られていないのが現状です。
この実験ではアンテナの基礎特性の取得から、多素子アンテナの指向性特性、偏波特性までを学習します。

音情報処理

インタラクティブセンシング

基幹理工学部 表現工学科 【3年春学期選択】

電子回路やビジュアルデザインの分野で用いられるプログラミング言語Processing等を学習した上で、各自インタラクティブシステムについて考え、そのデザイン及び製作を実施します。計画立案から成果報告までの一連の流れを経験し、知識の習得のみならず自ら考え行動する力を養います。

物理実験A、応用物理学実験A

先進理工学部 物理学科、応用物理学科 【3年春・秋学期選択】

半導体の物性評価とデバイス製作

半導体の電気伝導度の温度依存性を測定し、測定結果から伝導帯と価電子帯に関する物理を理解します。ショットキーダイオードの試作を通じて、半導体材料の化学プロセス、真空装置の操作など、半導体素子の製作プロセスを学びます。試作したショットキーダイオードのI-V特性やC-V特性、ダイオードの逆方向回復特性を測定し、動作原理や素子特性と製作プロセスの関係について理解を深めます。

光回路素子

光通信に用いられる基礎工学を学ぶことを目的として、偏光とは何かやマッハツェンダー干渉計による縞模様を観測することにより、光の波動性を理解します。またマッハツェンダー型LN変調器を用いて実際の通信分野への応用について学習します。

論理回路

ディジタル処理装置の基本となる論理回路の動作原理を理解するために、いくつかの基本論理回路の静特性、動特性を測定し、最後にこれらを組み合わせて論理処理を行なう回路を制作します。

半導体の物性評価とデバイス製作
光回路素子
論理回路

■関連実験室 物理化学実験室

電気・情報生命工学実験A

先進理工学部 電気・情報生命工学科 【2年秋学期必修】

LEDの動作メカニズム

半導体デバイスの多くはpn接合を基幹としています。pn接合の基礎的理解を深めるためLED(発光ダイオード)を例にとり、電気的・光学的特性について基礎を学びます。

電力変換

半導体デバイスで電力の変換・制御を行なう技術(パワーエレクトロニクス)の基礎を習得します。変圧器、サイリスタおよびTriacなどの電力用半導体デバイスからなる電力変換回路の特徴・動作を学びます。

論理回路

ディジタル回路の基礎を学びます。応用として計算機に用いられている基本的な回路を作成し、それらの動作を確認します。

アナログIC

基本的なアナログ ICの一つであるOPアンプを使った差動増幅回路とフィルタ回路を例に、その機能と特徴を学びます。SPICEによるシミュレーションと試作ボード上の回路製作も並行して行い、理論と実際の違いについて理解します。

LEDの動作メカニズム
電力変換
論理回路
アナログIC

■関連実験室 生命科学実験室:先端生命医科学センター TWIns共用実験室

電気・情報生命工学実験B

先進理工学部 電気・情報生命工学科 【3年春学期必修】

フィードバック制御

倒立振子モデル制御系の設計・解析を通して、電気・機械システムダイナミクスにおける特性根の役割とフィードバック制御の基本を理解します。MATLABによるシミュレーション実習を含みます。

太陽光発電システム

太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池の特性とそこから効率良く電力を取り出すしくみを学びます。さらに市販のパワーコンディショナーを使って直流を交流に変換するインバータの原理を理解します。

手作りOPアンプ

「アナログIC」でブラックボックスとして理解したOPアンプを、9個のトランジスタを使って構成した回路を通して、その特性を理解します。

超音波ガスセンサ

無劣化、高速応答が特長である、超音波の音速度変化によるガス検出方式についての実験を通し、基本的な波の性質についての理解を深めます。

フィードバック制御
太陽光発電システム
手作りOPアンプ
超音波ガスセンサ

■関連実験室 生命科学実験室:先端生命医科学センター TWIns共用実験室

電気・情報生命工学実験C

先進理工学部 電気・情報生命工学科 【3年秋学期必修】

電力システム工学実験(電気分野)

電力システムの運用においては、その品質確保のために、周波数を一定にする制御、電圧を一定にする制御が行なわれています。周波数と有効電力、電圧と無効電力にはそれぞれ密接な関係があります。これらの現象を学びます。

デジタル・モーターコントロール(電気分野)

半導体デバイスにより電力の変換・制御を行う「パワーエレクトロニクス」技術について、誘導モータの制御を例題に取り上げて学習します。具体的な実験項目としては、誘導モータの等価回路の導出、誘導モータの可変速運転、力率改善回路、コイル鉄心の電磁界解析を実施します。

電気絶縁(電気分野)

高電圧の電気を扱う上では、絶縁が重要です。本実験では、高電圧による絶縁破壊現象、気体の絶縁性能、高分子材料の誘電特性を学習します。

半導体物性(電子・光分野)

ドーピングによる伝導特性の制御は、半導体素子を作る上で重要です。本実験では薄膜プロセスにより実際に素子を製作し、ホール効果を測定することでキャリア濃度をはじめとする伝導特性の評価を行います。

電子構造の理論計算(電子・光分野)

空格子モデルを用いて、結晶中の電子のエネルギー構造を考察します。同時にUNIXを用いた計算機利用とFortranを用いた数値計算手法を習得します。

超高周波測定(電子・光分野)

ネットワークアナライザにより圧電薄膜に高周波を印加し、弾性波を発生させ、再び受信することでフィルタ(共振子)の特性を測ります。また、この弾性波の伝搬を逆フーリエ変換して時間領域で観測します。

サーボ系(信号処理と制御)(情報分野)

物体の位置を目標位置に移動・追従させるフィードバック制御系をサーボ系と呼びます。駆動装置に直流モータを用いた直流サーボ系について、最初に周波数応答に基づくモデリングを行ない、次にその結果に基づくシミュレーションとサーボ実験を通して、サーボ系の動作原理、動作特性、および設計法を学びます。

フレーム間差分オブジェクト抽出(情報分野)

画像認識・理解等を行うためには画像データを数値としてのみ処理するのではなく、より上位レベルにある情報を抽出する必要があります。この実験ではカメラにより連続して撮影される複数の画像から意味のあるオブジェクト(被写体)を抽出する手法を身につけます。あわせて画像データの一般的取り扱い方を習得します。

音声信号処理(情報分野)

計算機を用いて様々な信号を処理するディジタル信号処理の基本的な考え方を学ぶために、音声を題材として実験を行います。信号のフーリエ変換の物理的な意味について理解するために、パワースペクトル、フィルタ、位相差による信号の分離などについて学びます。

電力システム工学
デジタル・モーターコントロール
電気絶縁
半導体物性
電子構造の理論計算
超高周波測定
サーボ系(信号処理と制御)
フレーム間差分オブジェクト抽出
音声信号処理

■関連実験室 生命科学実験室:先端生命医科学センター TWIns共用実験室

その他の実験科目

立体映像表現 / 基幹理工学部 表現工学科 【2年秋学期必修】

バーチャルリアリティ制作 / 基幹理工学部 表現工学科 【3年春学期選択】

実験室時間割

春学期
秋学期