土質実験室(学科実験室)

災害を未然に防ぐのは君だ!

災害を防ぐには地盤や土構造物の特性の計測や力学的挙動の観察が重要です。
この実験室では、その現象を実験で再現し、メカニズムを考察します。

トップ 地球・環境系分野 土質実験室(学科実験室)

土質実験

創造理工学部 社会環境工学科 【3年秋学期必修

土(主に砂質土と粘性土)の力学的・物理的性状に関する理解を深めます。

砂のせん断強さと液状化

地盤や土構造物などには自重や外力によって、せん断応力が作用しています。せん断応力が増大したり、土自体のせん断抵抗が減少したりすると、土の変形が大きくなり、やがて破壊に至ります。このような現象は地盤の支持力、斜面安定、土圧など地盤工学上の重要な問題に深く関わっています。
また、地震に伴う飽和砂地盤の液状化とそれに基づく地盤の側方流動などによる被害は都市防災上重大な問題になっています。本実験ではこれらに関する諸特性の計測や力学的挙動の観察により、そのメカニズムを考察します。

土の締固め

擁壁の土圧

地盤の掘削や盛土を行う場合、擁壁、土留め、矢板工などで地盤または盛土の自重による圧力を支持しています。この土の圧力を土圧といい、その大きさ、方向を求めておく必要があります。
この実験では、砂の物理的性質に近似しているアルミ棒の積層体を地盤に見立てた擁壁の土圧を測定します。擁壁板が平行移動した場合と回転移動した場合のアルミ棒積層体の挙動変化を観察し、さらに静止土圧、主働土圧、受働土圧を測定して、クーロンの理論・ランキンの理論より得られる土圧と比較検討します。

地盤を模擬したアルミ棒の
積層体(主働破壊)

粘土の圧密特性

軟弱な粘土地盤で盛土やトンネル工事を行った場合には、工事終了後長期にわたって地表面沈下が観測されることがあります。この地表面や地中を含めた地盤沈下の要因が軟弱粘土の圧密現象です。
圧密現象による地盤沈下は周辺環境や構造物に有害な影響を及ぼすため、工事計画時に地盤沈下量を適切に予測評価する技術は重要です。ここでは、粘土の圧密現象を支配する土質特性を調査するために一次元圧密試験を行います。

標準圧密試験装置

社会環境工学実験(ソイルタワー製作実験)

創造理工学部 社会環境工学科 【2年春学期必修

「土」を構成する土粒子(固相)、間隙水(液相)、間隙空気(気相)の体積や質量の割合が変化すると、土の締め固まりやすさは変わります。
この実験では、「より高く」「より強く」「より美しい」タワーになるように、礫、砂、シルト、粘土の配合と加える水の量を考えて、ソイルタワーを製作します。

ソイルタワーを製作,専用の載荷装置を用いて強さを測定

■関連実験室 材料実験室熱工学・流体・制御工学実験室

実験室時間割

春学期
秋学期